次々とご立派なご家庭のお嬢様とのお見合いが組まれましたがC男さんからはいつも決まって「お断り」のお返事でした。
そんな状態が半年ほど続いた頃、コンシェルジュ達は「彼が望むような経歴もご家庭も良くその上美しい方はいらっしゃらないのではないか。」と思い始めました。
C男さんとお話し合いをさせていただくと
「普通の方で良いのです。医者の私ではなく私個人を見てくれる方で謙虚で可愛いらしい心の優しい女性を探したいのです。」と仰いました。
「なるほど」と納得いたしましたが相変わらずC男さんへお申し込み下さる方々はご立派なご家庭のご自分に自信のある女性ばかりでした。
ある日のお見合い相手は可愛らしい25歳の女性でした。
C男さんはお見合い後にお仕事が入っていたようで2時間ほどお話なさって病院にお戻りになったようです。
女性から「お断り」のお返事をいただいたのはその直後でした。
C男さんからは殆ど同時に「交際希望」のお返事をいただきました。
女性にお伝えすると「早くお帰りになったのできっと断られると思いました。交際してくれるならもちろん交際したいです。」というお返事が返ってきました。
C男さんからは「駆け引きをする方は好みません。気持ちを正直に伝えてくれる方が好きです。」ということで残念ながら交際には至りませんでした。
ご入会いただいて一年が過ぎていました。
「今までに何十人の方に会わせていただいたでしょうか?今後何十人に会えば結婚できるのでしょうか?」と仰るC男さんに返す言葉もなくコンシェルジュたちは夜遅くまで話し合いをいたしました。
今までは女性からお申し込みをお受けする形でお見合いをしていただいたのですが、今後はC男さんにお選びいただこう。」ということになりました。
・・・・to be continued