27歳の歯科医の女性でした。
「一人娘なので祖父の代から続く"歯科医院"と"姓"を継がなければならない。家を背負っているので世界一不幸な女です。」と涙ながらに仰ってご入会下さいました。
コンシェルジュは数名の歯科医の男性に心当たりがありましたので女性にご紹介させていただきました。ところが女性はどうもお気持ちが前に進まないようです。
すぐには良い方法も思いつかないまましばらく雑談を続ける中、会員男性の方がお写真を届けにサロンにお見えになりました。思わず言ってしまった「折角ですからご一緒にお帰りになっては?」とのコンシェルジュの言葉をお二人とも快く受け入れて下さり男性が女性をお送りしてくださることになりました。
その時のコンシェルジュはお二人がご結婚されるなどとは夢にも思いませんでした。
ところが1ヵ月後お二人はご婚約なさったのです。
その日、車で女性のお宅まででお送りした所玄関先で外出先から戻ったご両親にばったり出会ってしまい成り行きでお夕食までご馳走になったそうです。
女性のご両親は明るく屈託のない彼をすっかり気に入ってしまって一人暮らしを良いことに毎晩夕食にご招待なさったとか・・・。
「男の子を育てたことがなかったので嬉しくて、嬉しくて」・・・お母様の後日談です。
男性は国立大学、大学院を経て大手有名企業の研究室にご勤務の誠実で爽やかな方で、三男である彼は女性のご実家に入ることに抵抗はなかったようです。
コンシェルジュが思わず言った一言によってお二人がご結婚へと向かうことになりました。
あの日、彼が後10分遅かったら、あるいは早かったらこのご結婚はなかったのかもしれません。
「"赤い糸"が本当にあるのかもしれない。」と感じずにはいられないお二人でした。
・・・・end